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栄枯盛衰が激しい居酒屋業界。ほんの2、3年前まではお客が入っていたのに、しばらくして行ってみると跡形もなくなっていた、などというケースも少なくない。そんな中にあって、根強い人気を維持し、ハイレベルの売上げを維持しているのが「あ・うんのぬくぬく家」天神店だ。 同店は福岡市の中心街・天神エリアで、2000年12月にオープンした。中心部とはいえ、通りからはやや奥まった場所にあり、決して目立つ立地ではない。店舗は35坪65席の規模。オープンキッチンを店舗の真ん中にどんと据え、調理風景を見せることでライブ感をアピールしている。 経営母体は福岡市の(有)アーバン。現在、居酒屋業態を8店舗展開している外食企業である。2006年8月には「博多ぬくぬく家」渋谷店を出店して東京に進出。現在は平均月商840万円を売るという繁盛店に育て上げている。福岡エリアにおけるヒットメーカーのひとつといっていい。 「あ・うんのぬくぬく家」は、1号店の天神店がピークで年商1億円を売る大ヒットを飛ばしたことをきっかけに、同社の主力業態となり、現在までに4店舗を出店している。ぬくぬく家のコンセプトは“おしゃれな屋台”。カジュアルな店づくりを施した居酒屋業態で、4店舗の平均客単価は2900円。商品面では健康をテーマに、体にやさしいそうざいを提供する。「旬の素材を使った“おふくろの味”を売り物にしています」とアーバンの別府治幸社長は語っている。
天神店の強さは、冒頭で触れたように、オープンから6年半が経過しても売上げがほとんど落ちない点にある。現在の年商は9500万〜9800万円。平均月商800万円という好調さだ。もちろん、6年半も経てば店舗は老朽化するが、「カウンターの椅子を座りやすいものに変えたり、壁紙を貼り替えたり、目に見えないようなリニューアルをしています」と別府社長は言う。 フードメニューはデザートまで含めて60アイテム。冷凍食品を一切使わず、店内での手づくりを徹底している。写真で紹介した料理はいずれもオープン時からの人気メニューで、ツーオーダーでつくる「ふわっと玉子焼き」、長年のヒット商品である「黒豆のクリームチーズ和え」、食後のオーダーが多い「石焼きとろとろプリン」など、個性的な商品が揃う。 「とれたての素材を使い、できたての料理を出すのが当社の基本的な考え方。中食と外食のちがいはできたてを出せるかどうかですから、この部分は大切にしていきたいですね」(別府社長) 客単価は2900円。「おしゃれな屋台」というコンセプトが示すとおりのカジュアルな設定だ。夜だけの営業で平日90人、週末には120人を集客。20代前半から30代後半が中心客層となっている。女性客の比率が68%と高いのも特徴のひとつである。 ぬくぬく家以外にも、ビジネス街立地の「酒場うの庵」、新しいスタイルの鉄板焼きを提案する「やきやき鉄板ほっこり家」など、積極的な業態開発を行うアーバン。今後、福岡エリアでは、まだ出店がない中洲や天神北部などで出店を進めていきたい意向だ。
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